| 能舞台は、もともと屋外にあったものですが、近代以降に舞台を、そのまま 建物の中に取り込んできました。 4本の柱に囲まれた舞台は、屋根つきになっており、柱は能楽師が舞う位置 取りにもなっています。舞台では後方に、お囃子(はやし)と後見(こうけん) が座り、左側に地謡(じうたい)が座る形で、能楽師と一体となり、能が演じ られていきます。 シテ(主役)が、主に、能面をつけて演じていきます。面(おもて)は、生きてい る人間を超えた変身の道具で、「魂」そのものと言われています。面は250 種類以上もありますが、シテの役者が、物語の役柄をどう、演じるかで「面」 を選んでいくようです。 能を演じるシテは、舞台衣装に着替えた後、楽屋の大きな鏡の前に座り、 「面」を両手でおしいだき、顔にかけて静かに待ちます。 シテは、5色の揚幕(あげまく)から、舞台に登場してきます。本舞台までに 行く「橋かかり」には3本の松が植えられていますが、シテが物語を表現する 目印になっています。 物語の主人公は、本舞台で謡い、舞い、また、幕の中に消えていきます。 『能楽入門』」から参考にしています |
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| 能の写真には、本舞台で舞う写真が多くあります。 幕を揚げて登場する、華やかな美しさの写真を見て、 是非、和紙絵で再現したい、そんな思いから取り組み ました。 5色の揚幕から登場するシテの背景に工夫しました。 闇の世界と現実との境界線を揚幕の色を鮮やかにし、 背後の色合わで別世界を表現したつもりです。 また、着物の光沢を表すのにも苦労しました。 屋根の線は美しく、最も心惹かれるところです。 能を表現する強さと華やかさを強調するためにも 建物の空間を線で仕上げるようにしました。 4号で作りましたが、作り上げるのに時間が かかっています。 『お能の見方』の表紙です。(株式会社新潮社) 『能舞台は国立能楽堂』から参考にしています) |
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